個展ギャラリー２００７
ジャンヌダルク
ちょっと憂いを含んだその少女のレリーフが教会の
裏手にひっそりと置かれていました。そのレリーフ
を見たときに一度このレリーフ像を描いてみたいと思
いました。英仏戦争の際にフランス救国の少女と言
われたジャンヌダルクは後に、フランスのルーアン
という街で魔女とされて火刑にされてしまいます。実
際のレリーフ像は灰茶色でしたが、私はその憂いの
ある表情をもっと示したくてブルーグレー一色で描
いてみました。この作品、今回の個展の作品の中で
は私の大好きな作品だったのですが、なかなか売れ
ませんでした。ある方に「この作品はどうですか」
と聞いたら、「とてもいい、好きな絵ですね。でも
これを部屋に飾って毎日見ていると寂しくなりそう」
とのことでした。そういう評があるのですね。私は
皆さんに「絵のある生活」をして欲しくて、絵を描
いているのですが、単に「絵のある生活」ではなく
潤いのある、心休まる、見ていて気持ちの良い絵を
描くことも必要なんだなと感じました。
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